ショーシャンクの食卓に#8 – 23年目の1月17日

1995年午前5時46分に発生した兵庫県南部地震による大規模地震災害、阪神淡路大震災から、明日で23年。

神戸出身の妻は、当時高校生で震災を経験しました。僕はその翌年から神戸に移住し、それから9年の歳月を過ごすことになりました。妻にとってはかけがえのない故郷であり、僕にとっても大切な時間を過ごした場所です。だから自然と、神戸という街に、そして震災に、想いを寄せずにはいられません。

もうあれから23年も経つんですね。あの震災をきっかけに防災や災害ボランティア活動に様々な革新がもたらされました。しかし、皆さんはいつか起こり得る被災を前提に生きているでしょうか。そのことを考えると、少なからず不安になります。

私たちは、防災について何か特別なことはできません。けれど、私たちが普段の仕事を大切に営んでいくことで、ご利用くださるお客様の食生活を、より強く逞しくしていくことはできると信じています。

強く逞しい食生活とはどんなものか。それはたとえば、今この瞬間に大地震が起こり、スーパーやコンビニに長蛇の列が並んでも、意に介さず、慌てず、落ち着いて、手元にあるもので質素ながらもおいしい食事を楽しめること。それはたとえば、津波が押し寄せて全てを飲み込もうと言う時に、これさえあれば当座はしのげるという道具と食材をすぐにリュックにほうり込めること。

お粥を塩で調味するだけでも、米の扱いに長けていて、おいしいお塩が手元にあったら、どれだけの充実感を味わえることでしょう。具がひとつも入らないお味噌汁でも、ほんのちょっとで滋味深い出汁の取れる乾物と我が家で仕込んだお味噌とで作ったら、それをすすった瞬間どれだけ五臓六腑に染み渡ることでしょう。愛着のある丈夫な鍋や器が手元に残ったら、どんなに心が安らぎ、また最低限でも豊かな心持ちの生活を送れることでしょう。おいしさや愛着が、明日への活力をどれだけ与えてくれることでしょう。

そんな思いを胸に、今日の食生活を幸せにしてくれるモノ・コトを伝えて行くことが、阪神淡路大震災、あるいは東日本大震災以降のこの国に生きる私たちの使命の一つと信じて、今日もお店に立っています。

阪神淡路大震災の犠牲となられた方々へ、謹んで哀悼の意を表しますとともに、震災をくぐり抜け今を生きる皆さまの心の平安をお祈り申し上げます。

追記:ついさっき、息子とドーナツつくっているよと、妻から動画が送られて来ました。とっても楽しそうです。粉を使って、シンプルでもおいしいものをいろいろ楽しく作れると、それもいざという時を強く逞しく乗り切る糧になりますよね、きっと。

※トップ画像は、神戸市公式ウェブサイト 阪神・淡路大震災「1.17の記録」より頂戴したオープンデータです。

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