ショーシャンクの食卓に#26 – 欲のない食事

欲のない食事が好きだ。曖昧な表現ではあるけれど、自分が好きな食事を思い浮かべていくと、この言葉が一番しっくりくるような気がする。

無欲というのは簡単でも、その境地に達するのは一筋縄ではない。いつも身の回りにある食材で、肩の力を抜いて、てらいのないおいしい食事を作るには、それに足るだけの技量の蓄積が必要になる。まとめると、欲のない食事とは、技量に裏打ちされたてらいのない食事ということになる。

ひとくちに欲のない食事と言っても様々で、近所の蕎麦屋にも、ここぞという時に利用するレストランにも、もちろん自宅にも、それは存在する。ここでは我が家の食卓に焦点を絞って話をしたい。

僕らは食に携わる仕事をしているから、毎日おいしいもの食べてるんでしょうねぇ、いいなぁ、なんて言葉をよくかけられる。間違ってはいない。おいしいものを食べています。時に凝ったことをする(それは仕事の試食を兼ねていることが多い)こともあるが、概ね欲のない食事を繰り返していると思う。妻は料理のプロだから、てらいのない料理であっても引き出しの数はものすごい。それに比べて僕は文机くらいなもんだ。でも、変にカッコつけるより少ない引き出しにあるもので済ませた方が、皆が満足し、食後の安堵感も高い。

欲のない食事は、欲のない食器と共にある。背負子でも扱っている、瀬戸本業窯、Saturnia.、そして 隗より始まる漆の器 開催中の猪狩史幸さんの器などもそうだ。御察しの通り、この段落は宣伝です。なんだけど、大切な話でもあると思うので、次回に続く。

背負子 店主

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